いせ眼科クリニック 院長です。

今回はこの機械、「光学式眼軸長測定装置 トーメーOA-2000」です。


光学式眼軸長測定装置とは?

眼軸長*1(角膜頂点から網膜までの長さ)の測定誤差は、白内障手術後の屈折誤差の要因の1つです。
屈折誤差が大きくなると、手術後の裸眼でのぼやけが予定よりも大きくなります。
そのため、この屈折誤差を少なくするためには眼軸長の測定精度を向上させる必要があります。
従来の超音波A-mode法による眼軸長の測定は、接触式のため点眼麻酔が必要で眼球圧迫による測定誤差や、測定値のばらつきなどの問題点がありましたが、光学式眼軸長測定装置では、非接触式のため、これらの問題点が解決されており、さらにOCT技術が採用さているため、短時間、高精度で測定することが出来ます

当院では、OA-2000(トーメーコーポレーション社製)を導入し、白内障手術の術前検査に活用しております。

無題

0917_02


この機器の導入前は、超音波A-mode法の機械を使っていました。
決して悪い機械ではなかったのですが、測定に時間がかかるということと、時々測定値が安定しない患者さんがいて、眼内レンズの度数の決定に苦慮することがありました。
OA-2000導入後は、短時間(数秒)で測定でき、測定値もすばらしく安定しており、眼内レンズもすんなりと決定できるようになりました。

技術の進歩ってすごいですね

ただし、かなり進行した白内障や角膜や眼内に濁りがある方は、測定できないこともあり、その場合は従来のA-mode法による測定が必要となります。